「ホームページを作りたいのですが、いくらくらいですか」
最初にいただく質問はたいていこれです。正直に答えると「10万円でも作れますし、300万円かかることもあります」となってしまい、答えになっていません。
なので、何が金額を動かしているのかを先に書きます。読み終えたときに、自社の場合はどのあたりになりそうか、見当がつく状態を目指します。
金額を動かしているのは、ページ数ではない
見積書はページ単価で書かれることが多いのですが、実際に工数を食っているのはページ数ではありません。順に挙げます。
1. 原稿を誰が書くか
これが一番大きい要素です。
「文章はこちらで用意します」と言っていただける場合と、取材して書き起こす場合とでは、数十万円変わることがあります。そして実際には、用意すると言っていた原稿が3ヶ月経っても揃わず、公開が止まる。これは珍しいことではありません。
書けそうにないなら、最初から制作側に含めたほうが早く終わります。金額は上がりますが、公開が半年遅れるコストのほうが、たいてい大きいです。
2. 写真を撮るか、あるものを使うか
手持ちの写真で足りるなら、撮影費はかかりません。
ただ、実際にサイトを作り始めると「今の店の写真がない」「社員が写っているものがない」「10年前の集合写真しかない」ということがよく分かります。フリー素材で埋めることはできますが、来てほしい人には伝わりません。
撮影を別の会社に頼むと、制作会社とカメラマンのあいだで日程と意図をすり合わせる時間が発生します。この調整コストは見積書に出てきませんが、実際には誰かが払っています。
3. 公開したあと、誰が触るか
作って終わりなら安く済みます。
しかし数ヶ月後に「価格を変えたい」「スタッフが増えた」となったとき、自社で直せない作りになっていると、そのたびに費用と待ち時間が発生します。逆に、自社で更新できる形にするには、管理画面の設計と説明の手間がかかります。ここは最初に決めておく部分です。
4. 計測を入れるかどうか
GA4とSearch Consoleの設定自体は、大きな金額ではありません。
入っていないと、公開後の議論が全部「なんとなく見にくい気がする」という感想になります。どこから来て、どこで離れているかが分からないまま直しても、当たったかどうかが分かりません。
福井の相場は、幅がとても広い
福井県内でホームページ制作を探すと、月額無料・格安・成果報酬をうたう会社から、しっかりした制作会社まで並びます。金額の幅は、おおよそこう分かれています。
| 価格帯 | よくある中身 |
|---|---|
| 〜20万円 | テンプレートに文章と写真をはめる。原稿と写真は自社で用意 |
| 30〜80万円 | オリジナルデザイン。構成の相談あり。原稿は分担 |
| 80〜200万円 | 取材・撮影・原稿を含む。目的から設計する |
| 200万円〜 | 採用サイト、EC、多言語、システム連携などを含む |
安い側が悪いわけではありません。すでに原稿と写真が揃っていて、伝えたいことが自社で言語化できているなら、安い側で十分です。
気をつけたほうがいいのは、「初期費用0円・月額◯円」という形です。総額で計算すると、5年でどうなるか。そして途中で解約したときにサイトが手元に残るか。この2点は契約前に必ず確認してください。ドメインとサーバーの契約者名義が自社になっているかも同じです。
5年で並べると、どうなるか
数字を入れてみます。「初期費用0円・月額9,800円(税別)」のサービスと、55万円で作って月5,500円の保守をつけた場合を、5年で比べます。
| 初期 | 月額(税込) | 5年の総額 | 5年後に手元に残るもの | |
|---|---|---|---|---|
| 初期0円・月額制 | 0円 | 10,780円 | 646,800円 | 契約次第。解約すると残らないことがある |
| 作り切り+保守 | 550,000円 | 5,500円 | 880,000円 | サイト・ドメイン・データが自社に残る |
差は23万円ほど。月あたりにすると4,000円弱です。
最初の1〜2年だけを見れば月額制が圧倒的に安く見えますが、5年で見ると差はそこまで開きません。しかもこの計算には、ページを追加したときの費用も、更新を頼んだときの費用も入っていません。月額制でそこが有料なら、総額はさらに近づきます。
判断が分かれるのは、総額そのものより5年後に何が残っているかのほうです。作り直すときに今のサイトを引き継げるのか、それともまた最初から作るのか。ここで差が出ます。
短期間だけ必要なサイト(期間限定の店舗、イベント、テスト販売)なら、月額制のほうが理にかなっています。長く使う前提なら、総額と残るものの両方で見てください。
見積りを比べるときに見る3か所
複数社から見積りを取ったとき、金額だけを並べても判断できません。次の3つを揃えて比べると差が見えます。
1. 原稿と写真がどちらの担当か ここが「別途」になっている見積りは、実質の総額がまだ確定していません。
2. 公開後に自社で何を直せるか 文章、写真、価格表、お知らせ。どこまで管理画面から触れるのか。
3. 修正は何回までか、その後はいくらか 「修正2回まで」と書いてあれば健全です。書いていない場合、追加請求の基準が曖昧なまま進みます。
XIONの場合
参考までに、当方の金額を書いておきます。
- Webサイト制作 550,000円(税込)〜 — 5ページ程度。撮影・本格的な取材は含みません
- 写真+Webサイト制作 770,000円(税込)〜 — 企業撮影3時間、経営者インタビュー、基本原稿を含みます
- 採用・事業成長サイト 990,000円(税込)〜 — 社員インタビュー、職場撮影1日を含みます
- 他社サイトの引き継ぎ診断 5.5万円(税込)
安い側ではありません。写真と取材が金額の中身に入っているからです。
77万円のプランには企業撮影3時間と経営者インタビューが含まれます。撮影だけを別に頼めば11万円〜、それとは別に制作費がかかり、さらに両者をつなぐ打ち合わせが二重に発生します。含まれるものを引き算していけば、金額の理由は説明がつきます。
一人で通していることは、安さの理由ではありません。効いてくるのは別のところです。「この写真をここに置きたいから、この構成にする」という判断をその場で決められる。制作会社とカメラマンのあいだで話が止まらない。同じ金額でも、出てくるものが変わるという種類の違いです。
写真を使わない構成にすれば、そのぶん下がります。55万円のプランが撮影を含まないのは、そのためです。
逆に、原稿も写真も揃っていて、構成も決まっている案件なら、当方に頼む理由は薄いと思います。そういうときは正直にそうお伝えしています。
判断がつかないときは
今のサイトを作り直すべきか、直して使うかで迷っている場合は、他社サイトの引き継ぎ診断(5.5万円税込)だけをご利用いただけます。構成、サーバー、更新状況、表示速度を確認して、優先順位をつけた報告書をお渡しします。そのまま制作へ進む場合は制作費から差し引きます。
金額の話だけでも構いません。ホームページ制作のページに含まれるものを全部書いています。