01
20周年に、はじめてまとめて聞いた
撮影を始めて20年の節目に、これまでご依頼いただいた方へアンケートをお送りしました。 10日間で16件の返信がありました。満足度は平均5.0、「知人へ紹介したい」は100%。 いただいた言葉は、掲載の許可をいただいた分をそのまま お客様の声に載せています。
このとき聞いたのは、お名前・満足度・ご感想の3つだけでした。
02
感想は集まった。でも、次の撮影日は分からなかった
返ってきた言葉は、素直に嬉しいものでした。 ただ、何度読み返しても分からないことがありました。あの子は、いま何歳なのか。 七五三はもう済んだのか、これからなのか。生年月日を聞いていませんでした。
写真の仕事は、一度で終わりません。お宮参りで撮った子は3歳になり、5歳、7歳になります。 入学があり、10歳の節目があり、成人式があります。 必ず来ると分かっているのに、いつ声をかけるかを、私は記憶と勘で決めていました。
03
名簿は、無いのではなく、埋もれていた
探せばありました。LINEのトーク履歴、メールの受信箱、撮影データのフォルダ名。 どこかには全部あるのに、一覧になっていない。 「今月、声をかけるべき人」を出すことができませんでした。
04
全部書き出すのは、やめた
はじめは書き出すつもりでした。遡って、一件ずつ表にしていく。 途中で気づきました。書き出せるのは、お名前と撮影日までです。
お子さまの生年月日は、そもそもどこにも書いていません。 ご兄弟が何人いるかも、撮影にいらしていない子のことは知りません。 手元にない情報は、どれだけ整理しても出てきません。 必要だったのは、書き写す作業ではなく、聞くことでした。
05
受け皿ができる前に、送った
入力してもらう仕組みの叩き台を作りながら、並行して声をかけ始めました。 順番としては逆ですが、結果的にはそれで良かったと思っています。 実際に送ったのは、こういう文面です。
先日はありがとうございました!
今、撮影した方のリスト作成していて、よければお子さまの情報入れていただけると幸いです。
額装プリントどうでしたか〜!
先日、登録していただこうと思っていて忘れていたことが...
よければお子さまのお名前や生年月日などご登録に協力していただけないでしょうか。
お疲れ様ですー
ちょっと撮影台帳作成していて、もしよければお子さまの情報や記念日登録していただけるとうれしいです。
おひさー
その後、元気してますか〜
今まで撮影した方のお子さんの情報把握しきれてなくて、よかったら記載してほしいんす。
お久しぶりです!
その後、お変わりございません?暑くなったり涼しい日が続いていますね。
本日LINEさせていただいたのは、今までに撮影したお客様のデータ管理を行なっておりまして、お子さまの情報を教えていただきたくご連絡させていただきました。お手数ですが、以下のアドレスよりお名前・生年月日・性別など入れていただけると幸いです。
間が空いた方ほど前置きが長くなっていますが、頼んでいる中身は同じです。 こちらの都合で聞いている、という形は変えていません。
06
その日の夜に、返ってきた
1年以内に撮影した方は、ほぼ全員がその日の夜から翌日までに登録してくださいました。 返ってこなかったのは1人だけで、その方も 「11月に撮影があるので、そのあと登録します」というお返事でした。断られてはいません。
20周年のアンケートは10日で16件でした。今回の方が速い。 違いは、一斉に送らず、一人ずつ名前を見て送ったことだと思っています。
07
撮ったのは一人でも、ご家族全体が見えた
12世帯から、19人のお子さまが登録されました。全員に生年月日が入っています。 撮影でお会いしたのは一人でも、ご兄弟の名前と生年月日まで入れてくださる方がいました。
会ったことのない子の、次の七五三の時期が分かる。 これは、こちらの記録を整理しても絶対に出てこないものでした。
08
受け皿が追いつかなかった
声をかけるのが先で、入れる場所を作るのが後だったので、 お返事が30件ほどLINEとメールの中に溜まりました。 本文にお名前も生年月日も書いてくださっているので、失われてはいません。
いまは全部移し終えています。ただ、登録されたお子さまは19人のままです。 お返事をくださった方の多くが、すでに入っている世帯と重なっていました。 30件という数字は、30世帯ぶんの新しい情報ではありませんでした。
09
溜まっていたのは、お返事だけではなかった
本当は、次はしばらくお会いしていない方へ送る番でした。その前で手を止めました。 お返事をいただいたときに入れる場所が無ければ、08がもう一度起きます。 送るより先に、受け皿を整えることにしました。
移す作業をしているうちに、同じ場所にもっと古いものが残っていることに気づきました。 ご依頼の連絡と、そのときのやりとり。 どれも仕事が終わった時点で用済みになって、そのまま置かれていたものです。
04で「全部書き出すのはやめた」と書きましたが、結局やりました。 順に拾い出して入れたところ、台帳は337件になりました。 12世帯から始めた表です。
ただ、やめた理由のほうも、そのとおりでした。 出てきたのは、お名前と日付までです。 誰をいつ撮ったかは分かるようになりましたが、 そのご家族に何歳の子がいるのかは、1件も増えていません。 掘り起こせるものと、聞かないと出てこないものは、きれいに分かれています。
10
Instagramも、ずっと放ってあった
声をかける前に、その方のInstagramを見ておきたい。 お子さまが増えていないか、いまどうされているか。 分かっていて、できていませんでした。 フォロー中の一覧と、撮影した方の一覧が、別々の場所にあったからです。
入れる欄は前からありました。ただし、おひとりぶんです。 ご夫婦のお二人とも教えてくださる方がいたので、両方入るようにして、 そこから順に貼っていきました。 お名前を開けば、そのままInstagramへ行けます。 声かけの前に見る、という手順が、ようやく手間なくできるようになりました。 貼れたのは、いまのところ16件です。337件に対しては、ほとんど手つかずです。
機械で一気に紐付けようとして、失敗しました。 フォロワーの一覧とフォローされた日付を突き合わせれば当たると思ったのですが、 撮影の当日にご一緒した別の業者の方が、お客様とまったく同じ日にフォローされます。 日付では区別がつきません。 確度が高いと判定した9件のうち、2件がそれでした。
結局、撮影した当日にその場で伺って登録する。これ以外に続く方法は無さそうです。 あとから探せばいい、と思っているうちは、たぶんずっと溜まっていきます。
11
新しいご依頼には、最初に登録していただいた
この間に、新しくお問い合わせをいただきました。 今回は、やりとりのいちばん最初に登録をお願いしました。 撮影の前に、お名前もお子さまの生年月日も揃っている状態です。
断られませんでした。おそらく、そういう手順のところなのだと受け取っていただけます。 はじめにお願いが出てくれば、申し込みの一部です。 あとから同じことを伺うと、こちらの都合のお願いになります。 聞いている中身は同じで、変わっているのは出す順番だけです。
気まずいのは、あとから聞くからでした。
ここまでの作業のほとんどは、これをやっていなかったぶんの後始末です。 溜まってから追いかけると、お名前と日付しか出てきません。 最初に伺えば、その場で揃います。
12
まだ送れていない人がいる
1年より前に撮影した方には、まだ送れていません。 受け皿を先にしたぶん、後になりました。 ただ、今度は返ってきたお返事を、その場で入れられます。
ここが、いちばん知りたいところです。
3年前に3歳で撮った子は、今年7歳です。 声をかけていれば撮っていたはずのご家族が、何組いるのか。 そして、しばらくお会いしていない方から、同じように返事が返ってくるのか。 まだ分かりません。送ってみて、結果をここに追記します。
いま分かっていること
| 聞いたこと | 返り | 状態 |
|---|---|---|
| ご感想(20周年アンケート) | 10日間で16件 | 実測 |
| お子さまの生年月日(1年以内に撮影した方) | 1人を除き、その日の夜〜翌日 | 実測 |
| 登録されたお子さま | 12世帯から19人(全員に生年月日あり) | 実測 |
| LINE・メールに溜まっていたお返事 | 30件ほど。移し終えた(お子さまは19人のまま) | 実測 |
| 台帳に入っている件数 | 337件(12世帯から始めた) | 実測 |
| Instagramの紐付け | 337件のうち16件 | 整理中 |
| 新しいご依頼に、最初に登録をお願いする | お願いした分は、そのまま登録された | 実測 |
| お子さまの生年月日(1年より前に撮影した方) | — | これから |
| 声をかけて、実際に撮影になった組数 | — | これから |
同じことを試す方へ
文面は、丁寧に書き直すほど返ってこなくなると思っています。 実際に送って、お返事をいただいた5通に共通していたのは、次の5つでした。
- 用件から入らない。挨拶か、直前の撮影の話から始める
- 理由は自分の都合にする。リストを作っている、把握しきれていない
- お願いはひとつだけ。他の案内を混ぜない
- 見返りを約束しない。「時期が来たらお知らせします」と書かない
- 道具の名前を出さない。台帳、リスト、それくらいの言い方で足りる
ただ、文面より効いたかもしれないと思っているのは、順番のほうです。 入れる場所を先に作ること。新しいご依頼には、いちばん最初に出すこと。 この2つがあれば、そもそも追いかける文面が要りません。
変えたのは、間が空いた方への挨拶の長さと言葉づかいだけです。 それと、次の撮影が決まっている方には送っていません。撮影のあとにしています。
使っている道具について
入力してもらう仕組みは、自分の仕事のために作ったものを、そのまま使っています。 この記録は売るために書いたものではないので、説明は別のページに置いています。
店舗を構える写真スタジオ向けには、既存の名簿の移行と専用環境の構築を含む形で提供しています。 個人で活動する写真家向けには、この記録のとおり 「お客様に入れていただく」形のものを準備しています。まだ公開していません。